シンガポールから行く南国リゾート、ビンタン島での素敵な休暇【旅行記】
第1話 ビンタン島はきっとずっとそばにある
こんにちは、快斗です!
今回は、ビンタン島での優雅で贅沢で素敵な休暇をお届けします。
歩いた国は、インドネシア共和国です。
見ての通りインドネシアはたくさんの島々 からなっており、その一つにビンタン島はあります。
インドネシアの首都はジャカルタですが、実は、ビンタン島に行くにはジャカルタからではなく、シンガポールから行くほうが断然近いんです!
そのため、シンガポールでマーライオンやUSS(ユニバーサル・スタジオ・シンガポール)、ショッピングなどを堪能し、そして、リゾート地ビンタン島でのんびり羽を休める計画を立てました。
え、近い。てかシンガポールよりもビンタン島の方がデカいやん。え。
それでは早速、ビンタン島へLet's go~!!
エピソード1:シンとビンの仁義なき闘い
僕らは航空券で日程を確認する。今回は3人旅だ。
2019年10月2日~7日。
2日の午前中に日本を出発し、2日の夜にシンガポールに到着。帰国便はシンガポール時間で6日の夜。機内で一泊し、日本時間7日の午前中に札幌に到着する。
実際に現地でホテル泊が必要なのは4泊だ。ふむ。皆で確認し合う。
さて、
「シンガポールに4泊する?他どっか行きたくね?」
とは誰が言い出したものか、おかげで僕らの旅ははやくも暗礁に乗り上げることとなってしまった。
旅の相棒『地球の歩き方 シンガポール』をめくる手が速くなる。倍速になる。他ってどこだ?
「あ、あった。ここだ。ビンタン島!」
シンガポールから高速船で約50分。インドネシア領の島。アジア有数のリゾート地。海や自然を満喫できる。
もしかしたら、僕の先祖はヴァスコ・ダ・ガマだったのかもしれない、とは決して思わなかったが、嬉しい発見であった。
「「あり」」
はやくも閣議決定され、話題は旅の日程に移る。シンガポールに到着するのは夜。初日はシンガポールで宿泊することが前提だ。
「シン、シン、シン、ビンは?」
「え?」
「初日はシンガポール泊、2日目もシンガポール泊、3日目もシンガポール泊、最終日にビンタン島泊。つまりシンシンシンビン」
「なるほど。シンビンシンシンは?」
シンシンビンシン、シンビンビンシン・・・・・・。頭の中でシンとビンがせめぎ合う。彼らにどんどん支配されていく。
「あ、分かった。シンビンシンビンは?」
「「絶対なし。非効率。意味が分からん。無理」」
僕の案は呆気なくけちょんけちょんにされてしまう。
そして、シンガポールとビンタン島の間で様々な調整が行われ(メインはシンガポールにコナン、いきなりビンタン島でバカンスしたい、高速船の時刻表はコレだから、などなど)
最終的に、シンビンシンシン と決まる。
シンとビンなどと軽々しく略したことを世間に詫び、その後、僕らは順調に計画を立てたのである。
つまるところ、僕とビンタン島の出会いはまさに偶然であった。
ここに行きたい、あそこに行こう、から始まる旅が素敵なように、どことも分からない、偶然目に付いた場所を本気で訪れることも、僕には素敵なことのように思えた。
そしてそれを、同じくらい楽しんでくれる仲間がいることも、僕をさらに笑顔にさせた。
予期せぬ出会いは、僕の心を躍らす。
エピソード2:アンモンは僕らの希望、そして世界はあまりにも素敵すぎる
アンモン!?!? す、凄い!!!!
僕らの泊まるホテル、というかグランピング(ラグジュアリーなキャンプ)なのだが、目の前に現れた光景に僕らのテンションは頂点に達する。
南国特有のむわっとした暑さを感じながら、けれど目の前には白を基調としたお洒落な三角屋根のテントがいくつも並び、なんと海ではないか、と思うほど大きなプライベートビーチは太陽に照らされて輝き、スタッフの人たちは皆、超がつくほどの笑顔だ。
僕らは皆、ビンタン島に2泊すれば良かったと思ったに違いない。シンビンビンシンが正解だったのかもしれない、と。
シンガポールから約50分。ホテルの無料送迎バスを利用してたどり着いた先には、こんなにも素晴らしい世界が待っていただなんて。
部屋の中も洗練されていた。思ったよりもとっても広い。そして綺麗すぎる。
テント内にはシャワーやトイレ、冷蔵庫やエアコンだってある。ホテルの一室のようだ。
ベッドに寝ころびながら見上げた景色も素敵すぎて、翌朝、ベッドの上でゴロゴロする時間がきちんと設けられることとなる。
早速、僕らはプライベートビーチへと駆け出す。
クリスタル・ラグーンと呼ばれるが、ビンタン島には他にもいくつかのラグーンがあり、もちろん島を囲む海で遊ぶことだってできる。ショッピング施設やゴルフ場、ローカル・マーケットもあるという。
ビーチで水を掛け合って遊び、ランチではインドネシア料理を堪能し、突如訪れたスコールの合間にジェラートを食べ、割ってもらったココナッツジュースを味見し、ビーチに戻ってアトラクションを楽しむと、あっという間に日が暮れそうになっていた。
あまりにも素敵すぎる午後のひと時だった。
僕は海外旅行が好きだし、ビンタン島もアンモンも気に入ったけれど、場所はどこでも良いとさえ思えた。
ビーチの浅瀬に腰掛け、ゆったりと雲の動きを眺め、静かな時を感じる。全てから解放される。
そんな時の流れが、きっと恋しいのだ。好きなのだ。
都会の喧騒から離れ、日常からも距離を置き、僕にとっての異国で、しがらみのない時の流れを全力で感じる。
それが僕にとっての、旅の醍醐味の一つなのだと思う。
そして、それを堪能するのにビンタン島はもってこい、なのである。
先ほどまで全力で輝いていた太陽が、傾いている。ゆっくりと、だけど確実に、今日の役目を終えようとしている。瞬く間に、黄色からオレンジに、そして赤く、光る。空が、さらに青く、赤くなる。綺麗な夕焼けが、僕らを包み込む。
僕はこれからも頑張れるだろう。きっと、大丈夫なのだろう。
この世界は、きっとあまりにも素敵すぎるのだ。
エピソード3:サルは何も知らない
夜の散歩も、初めてのグランピングも、寝坊も、朝食も、僕らはしっかりと堪能した。
そして、翌日、僕らはマングローブへと出掛けた。
樹林の中を小型の船は進んでゆく。両岸に生い茂る木々は濁った水面に色濃い影を落とし、輝くような葉の緑と空の青さが僕らを覆う。ただならぬ静けさが辺りを包み込む。
植物や動物の住処に足を踏み入れてしまったと、僕は畏敬にも似た気持ちを感じた。
途中、マングローブの中を歩くことのできる人工的な細い橋で降ろされ、僕らの船は行ってしまった。
橋を歩いた先で待っていると言うが、もしものことを考えないこともない。もしものことが起これば、僕らはビンタン島の、どことも分からないマングローブの中で、これからを生きることになるのだ。そして僕の手には、朝起きたときにはすでに、全く動かず、どうも壊れてしまったただのガラクタ、スマホがあるだけだった。
果たして、僕らは無事合流することができた。
帰り道にはサルがひょっこりと現れ、仲間がパシャパシャと写真を撮っている間、なぜ僕のスマホは壊れてしまったのか、と考えながらサルを見つめていた。サルは、何も知らないようであった。
ともあれ、マングローブのおかげで自然や地球そのものを、満喫することができたのだ。
そして僕らは、ビンタン島に別れを告げ、次の目的地へと向かったのである。
エピソード:追憶
ビンタン島は僕に贅沢すぎる休暇をくれた。
1年の中でたった2日間の休暇だったかもしれないが、それ以上の、力強い癒しがあった。
あの日を想えば、今日もまた頑張れる気がする。
ビンタン島はいつでも、僕のすぐそばにある。きっとずっと、これからもそうなのである。
(完)
第1話ビンタン島でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!